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やった時キレイになるから、まあ良いか?

それでも、『やった時の素晴らしさ』は十分価値があり、気に入ってくれるお客さんも沢山いました。しかし、このように一瞬の鏡面を求めて削りまくっていると、塗装表面の丈夫で良いところ(皮)をめくってしまい、中の柔らかいダメなところ(肉)を出してしまいます。こうなってしまうと塗装はもう死んだも同然で、キズは付きやすいし、汚れは付きやすいし、防水性も大分低下してしまいます。

たまに、いくら素早く、いくら上手に洗っても絶対水滴跡のようなシミみたいのが出来てしまう車を見かけるけど、あれは磨きすぎ(削りすぎ)による防水性の低下が原因になっていることも多いようです。いくらツルピカに見えていても実際は荒地と同じというわけです。ごまかせるのは人間の目だけで、自然環境には通用しません。

こんなことばっかり言ってると磨き否定派か?と思われてしまいそうですが、決してそういう訳ではありません。既に痛んでいる塗装は、磨くことによって腐った部分(酸化)やキズなどを取り除く必要があります。ただ、仮に塗装保護力のないポリマーを塗る前提で考えたときに、(削りすぎて)塗装自体の自己防御力を下げない方が良いと思うわけです。場合によっては塗装の破壊を促進していることにもなりかねないからです。

例えば歯医者さんだって、虫歯を削ったら、金や銀を詰めてそれ以上の進行をストップしてくれます。でも、ちゃんと保護効果の有るコーティング剤を使っていないとしたら、ただの削りっぱなしに近い…ということになってしまいます。

『コーティング=磨き』というような『ごちゃ混ぜ理論』もまだまだね強いのですが、どうやらそれはちょっと間違っているようです。『きちんと磨いてあればコーティングなんてそこそこでも大丈夫』という理論で武装し、保護効果の薄いコーティングをしていたんでは、せっかくキレイに磨いても価値は低くなってしまうし、少しも『大丈夫』ではありません。