コーティング施工に赤外線は危険

コーティング施工に赤外線は危険

赤外線乾燥機 危険
水性塗料が主流となった昨今、コーティング施工時に赤外線で加熱しての施工はあまり見なくなりましたが、まだそう言った施工をされているお店が一部見受けられます。
一昔前の油性塗料の時代は、表面温度70度で3分以内の加熱なら問題無いとされていました。
しかし、車は、塗装だけで無く、アルミ部分、樹脂部分、ゴム部分があります。
これらは、熱に弱く、加熱をすると決定的なダメージを与えてしまい危険です。
例えば、短期間でアルミ素材の変形、樹脂部分のひび割れ、ゴム部分のひび割れ等です。

他店で施工されたお客様が、塗装部分のバンパーが短期間でひび割れを起し、どうにかならないか?
と言うご相談も多数寄せられましたが、ひび割れを起こした場合、ディティーリングでは、修復不能となり、軽度の場合は、再塗装、重度の場合は、部品交換。いわゆる修理です。
アルミ素材の変形、樹脂部分のひび割れ、ゴム部分のひび割れ等は、部品交換しか無くなります。
これは、分かりきっていた為、油性塗料の時代から当店では、避けてきました。
元々ゴムや、樹脂、アルミ、塗装には、製造段階から、それぞれに見合った可塑剤が含まれており、加熱をすると、それらの可塑剤が、加熱によって抜けてしまい、短期間で変形や、ひび割れが起こります。

自然環境の紫外線による熱の場合は、時間をかけ徐々に熱くなり、徐々に冷えていきますので、それ程問題にはならないのですが、それでも、年月が経つと樹脂部分のひび割れ、ゴム部分のひび割れが起こります。その為、特にワイパーは、1~2年で交換、タイヤは、山があっても、製造から5年経過すると、ゴム自体が固くなり、タイヤの性能が落ち、ひび割れが起きますので交換します。

赤外線乾燥機の場合は、急激に加熱し、乾燥機から離した瞬間からいきなり常温にさらされますので、熱の変化が急激な為、危険度は増す一方です。
それにもかかわらず、コーティングをし、赤外線で加熱をすると硬化が速くなり、コーティングが強力になると言うニュアンスで、宣伝をするサプライヤーがあることも事実、それを鵜呑みにしてしまう施行店がある事も事実です。現在のガラスコーティングは、加熱しても乾燥は速くなりますが、硬化時間はあまり変わりません。

硬化に至るまでは、気温と自然環境にある空気中の水分。この2つと密接に関係しており、
気温が高く水分が多い(湿度が高い)と硬化が早まり、気温が低く水分が少ない(湿度が低い)と硬化は遅くなる性質です。これは、コーティングの性質のみピックアップした事で、実際は、お客様の車に施工し、長期間車の外装全般を保つ事を考慮しなければなりません。

水性塗料に対して、赤外線による加熱も、これまで述べてきた様に、その素材に見合った可塑剤が含まれており、加熱をすると、可塑剤が抜けてしまい、マイクロクラックと言って、短期間で、細かいひび割れか生じ、樹脂部分のひび割れ、ゴム部分のひび割れも起きます。
そして、修正はほぼ不可能になり、再塗装や、早期に部品交換と言う事態に陥ります。

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