2021-12-19
洗剤は濃ければ良い?
洗剤は、界面活性剤が主成分になりますが、その構造は、分子の中に、親水性の部分と親油性の部分を合わせ持っています。 右の図の青○の部分が、親水基で、黒の細い棒状の部分が、親油基を表しています。 主な性質として、表面張力の低下作用、浸透、湿潤作用、乳化作用、分散作用、再汚染防止効果、起泡作用などがあり、これらの性質を利用して、ある種の界面活性剤は、洗浄作用を持つ為、洗剤の主成分として使われる事が一般的です。 界面活性剤が、一定濃度になると 右の図で青○と細い棒状の集合体が円になっている状態、これをミセルと言います。 ミセルには、その中に、油や疎水性の汚れを閉じ込めて浮かせる作用を持ちます。 |
|
界面活性剤には、油や疎水性の物質を水の中に取り込みます。 本来、水と油は、溶け合う事をしませんが、界面活性剤が、仲立ちをして、水の中に油を取り込む役割をしています。(右図参照) |
|
この界面活性剤の濃度が薄いと、高い洗浄能力を発揮できません。 この事は、皆さんのご想像通り、ご理解しやすいと思います。 しかし、ミセルには、ミセルの限界濃度があります。(Critical Micelle Consentration) (クリティカルミセルコンセントレーション) の頭文字をとってc.m.cと言います。 このミセルの限界濃度を超えて、濃度を濃くしますと、洗浄能力は、高くならないだけでなく、対象物に悪影響を及ぼしてしまいます。 c.m.cの正式名称 (Critical Micelle Consentration)のCritical Micelleは、危険な濃度と言う意味を持っています。 従って、常に適切な濃度で使用する事が大切です。 |
合わせて読みたいおすすめの記事